Webの業務システムはそろそろ時間がないよという話

前提

IEディスコン。次はedge

サポートライフサイクルの変更

www.microsoft.com

IE11のエンタープライズモードのサポート期限は2020年

Internet Explorer のサポート ライフサイクル ポリシーに関する FAQ



直近でやること

2016年1月12日までにIE11で動くようにする必要あり

ターゲットのOS(Vista、7、8…)でちょっと変わってくるけど、Windows7の場合はIE11でシステムが動くようにしておく必要がある。
Windows7の場合IE11よりも古いブラウザはサポート対象外になるので。
ただし、互換モードが使えるので、まだいくらかマシ

2020年1月14日までにedgeで動くようにする必要あり

IEエンタープライズモードでお茶を濁しても、2020年までで終わるのでそれまでにedge(というか最新ブラウザ)に対応する必要あり。



edge(2020年以降)だと多分こうなる

アップデートのスピードが早くなる

というか、ブラウザ1バージョンの賞味期限がかなり短くなる。

まだ発表がないのでなんとも言えないのだけど、多分ChromeFirefoxと同じと予想すると、6週間に1回のペースでアップデートが掛かることになる。いままでのMicrosoftは過去バージョンのIEについてもサポートしてくれていたが、それも2016年で終わるという話なので、多分サポートについては「n-1(最新版とその一つ前)」サポートになるはず。

ユーザーは変化を受け入れる必要がある

Webって変化上等な世界なので、Web全体が変化していく中、自分たちのWeb(業務システム)だけは変わらないで使える状態を維持するのは骨が折れる(というか割に合わなくなる)。今まではMicrosoftIEの互換モードでその労力を肩代わりしてくれていた部分もあったけど、IEディスコン、edgeはIEとの互換性なしという決断がくだされた今、そのコストは自分たちで払う必要が出てくる。

ユーザーが変わらないことを業務システムに望んでいるなら、Webを止めて、クライアントアプリケーションにしたほうが、まだ変化が緩やかなので維持しやすいと思う。(Webからクライアントアプリケーションに変えることは必要になるけれど。)

その結果

もし、馬鹿正直にやるとなるとブラウザがバージョンアップする度(6週間毎!?)に動作確認(テスト)を実行する必要がある。あまりにも大きな業務システムがWebに乗っかっている場合は、テスト計画だけで6週間過ぎるかもね。



これからのWebの業務システム

そもそも「その業務システムは本当にWebでやる必要があんのか?」ってところから考えたほうが良い。
ブラウザ利用できるのに社外からアクセス出来ないとか、10人ぐらいしか使ってないWebのシステムとかは、この際にクライアントアプリケーションにでもした方が良い。もしくはパッケージとかが利用できるなら利用するとか。

ROI次第とは思うんだけど、コアコンピタンスからは離れているWebの業務システムは、これから自分で維持するのが大変になると思う。



というわけで

そもそもWebでやる必要があるのか? やるなら自作かパッケージ等の導入か? アップデートに追いつくための作戦は? パッケージを使うなら業務とのギャップは? とか考えたら5年なんてあっという間という話でした。